HSTと呼ばれる高速鉄道

イギリス国内の高速鉄道はHSTと言われる高速列車です。これは高速鉄道には珍しいディーセル車で、ディーゼル車としては最速の時速238kmという記録を持っています。HSTは、43型機関車でMk3車両を挟む構成でなっており、43型機関車がMk3客車を牽引して運行します。車両編成は6〜9両編成で、ディーゼル車ですが、客車内は比較的静かで快適です。このHSTですが、開発から時代が流れ、新しい高速新線の開拓が必要になっています。

これとは別に、イギリスには1994年にユーロスターが開業し、TGVベースの高速列車がロンドンのウォールタール駅が始発でしたが、これはフランスとベルギーとの3か国で開発した列車で、イギリスの集電機構の問題によって、速度が遅く、トンネル内で切り替えが必要でした。しかし、2007年にCTRL(列車名HS1)という日立製作所が製造した新車両によってこの問題が解決し、ヨーロッパ大陸からの所要時間が数十分程度短縮できました。現在ではロンドンの始発駅がセント・パンクロス駅になっています。

このCTRLは開発当時はユーロスター専用でしたが、2009年12月に開業した「ケント・エクスプレス」という名でセント・パンクロス−アシュフォード間を運行しています。通称は「Olympic Javelin」で、Javelinは、「槍」という意味を持つ単語です。オリンピック開催時にはこの名で呼ばれることになっているようです。開業当時は運賃の高さなどから、不人気でしたが、寒波に襲われた際も唯一通常通り運行したことで、評価が上がり、開発を進める結果となりました。そのため、イギリスの高速新線の開発は徐々にですが進んでいて、HS2というロンドン−エディンバラ間を運行する本格的なイギリス新幹線の開発計画も持ち上がっています。